ビジネスホテルを習得
当時、山の手区域は、かつて大名の江戸屋敷があったところです。
そこで使われていることばを「共通語・標準語」にしようと決まったわけです。
「等時性」についてお話しします。
これも話し方のハードの部分です。
日本語の音の長さはだいたい同じです。
「拍」といいます。
「ごがつ(五月)」ですと3拍です。
拍の考え方は、外国人に日本語を教えるときに役に立ちます。
「がつこう(学校)」の場合一つまった音も1拍と数えますから4拍です。
外国の人はきって「おばあさんとおばさん・おじいさんとおじさん」を混同しがちです。
「切手ください・来てください」の区別がつかない。
「切手」は3拍です。
長音も促音も1拍と数えますが、小さい「つ」も一緒に発音して「きてください」になってしまいます。
外国人だけかと思っていましたら、今の若い日本人もそうでした。
非常に早口になっています。
世界的な傾向らしく、英語もずいぶん早口になっているそうです。
私がアナウンサーをしていた時代、ラジオでニュースを読むときの標準は1分間300字と言われていました。
今のニュース番組ではおよそ1分間340字になっています。
このように早口になるとどうしても拍が崩れてしまうので、テレビでも「宮城県」が「みやぎけん」、ときには「みえけん」とも聞こえてしまいます。
災害などで義援金(義援金)は現金でお願いします」と現金との区別(道路交通)情報を申し上げます」と募集する場合でも「義援金ついていません」。
ラジオでも疑いたくなることがあります。
ことばを大切にする人、訓練を怠らない人は、どんなに早口でも拍を絶対に崩しません。
私がいつも感心するのは、漫才師のMさんです。
機関銃のようにことばオンが出てくる、大変な早口です。
ですが、音は絶対に崩れません。
早口になっても音を崩さず一語一語をはっきり発音する。
ちょっと気をつけるだけでずいぶん聞きやすくなります。
聞いている人への心づかいだと思います。
正しい発音は、練習次第で誰にでも身につけられるでは、実際にしっかり発音できるか、声に出して練習してみましょう。
ラジオやテレビを聴いていて、はっきりしないものをいくつか拾ってみました。
まず、連なった母音に気をつけながら、はっきりと発音しましょう。
Aさんの返事は「あいやっさ」IさんとUさん、居合わせ言い合い親の家の青い家、ういういしい孫、うやうやしくお参り大入りの会場大うけ学級委員は学級員から次は、音の似ていることば、「類音語」です。
東京の「多摩プラーザ」に行くつもりが、酔ってタクシーに乗って「多摩プラまで」と言ったところ「鎌倉」まで連れて行かれた話もあります。
しっかり口を聞けて発音してみてください。
相手の心を開くことばづかいが、より良い日本語の「が」ふだん何気なく「も」など、助詞についてもお話しておきます。
使っていますが、案外そこに感情が表れているのです。
話し方の勉強会の講師を探しているとき、「Yさんという人がいるからYさんにしましょうか」という会話があったとします。
Yさんは陰で聞いているとします。
「Yさんはいいね」「そうね。
Yさんがいいわ」「誰々さんもいいけれどYさんもいいね」と会話が続けば、Yさんは快く引き受けてくれるでしょう。
ところが「そうね、Hさんでいのじゃない」「Hさんでもいいよ」と言われてしまったら、陰で聞いているHさんは気分を害して頼まれでもお断りしようとするかもしれません。
何気なく使っている助調ですが、ずいぶん印象が違ってくるので、気をつけなければいけません。
「コーヒーにしますか、それともお茶にしますか」と聞かれたときには、「コーヒーでもお茶でもいいよ」ではなく、「コーヒーがいいわ」「私、お茶にするわ」と答えたいものです。
助詞の「が」の効用について、英文学者のG氏の随筆を興味深く読んだ記憶があります。
電話の場面です。
「Hです。
Yさんいらっしゃいますか」。
電話に出た人は絶対にYさんを連れてこなければいけない気分になる。
きつい感じを受けるのですが、「Hですが、Yさんいらっしゃいますか」と言われれば、お願いされているようで気分がいい。
ほんのちょっとしたことですが、「が」を入れるだけで非常にやわらかくなる。
人の話し方にはそれぞれ、その人の育った環境、人間性、知性などが自然ににじみですから相手の話し方に対して「あなたの話し方はおかしいですよ」と面と向かっていう人はまずいませんし、言ったら言った相手の人間性まで傷つけてしまいます。
「丸いたまごも切りょうで四角、ものも言いようで角が立つ」ということばがあります。
言い方によって相手の心をグサリと刺す場合もあれば、相手をやわらかく包み込むこともある。
だからこそ話し方には気をつけなければいけないと、昔から言われているのです。
人間関係というのは当然ことばづかいで左右されます。
刃物は人の体を傷つけるけれど、ことばは人の心を傷つけます。
相手と良い人間関係を築けるかどうかは、相手の心を開けるかどうかにかかっているのではないでしょうか。
相手の心を開く話し方ができると、相手はかなり無理なことでも素直に聞いてくれます。
逆に心を閉ざされると、どんなに立派なことや正しいことを言っても、快く応じてもらえなくなる。
「あの人は話がうまいね」「説得するのがうまいね」と。
どうやって相手の心をプラスに持っていくか。
日本語には相手を思いやることばがたくさんあります。
「ありがとう」「ご苦労さまでした」「お疲れさました」「おかげさまで」「おそれいりますが」・・・。
話すときには、まず相手を思いやることばをかけ、その後に自分の意見、要求などをはっきりと話します。
例えば「何々さんいらっしゃいますか?」と電話がかかってきました。
「ただいま外出しております」とだけ言うのではなく相手は何々さんと話をしたくて電話をかけてきたのだなαと思ったら「申し訳ございません。
何々はただいま外出しています」と、相手が傷つかないようなことば、相手を思いやることばを大いに活用するのです。
できるだけきついことばを避け、やわらかいことばを選ぶことは大切です。
例えば「嫌い」はかなりきついことばです。
カラオケが嫌いな人もいるでしょう。
「カラオケに行かない?」「私は嫌いだから行かない!」。
そうストレートに言うとカラオケが好きな人の気持ちを傷つけてしまいます。
「あまり好きではないのですよ」、「苦手なのです」ともっとやわらかい表現を心がけたいものです。
お互いに「話す」ことによって良い人間関係を築きましょう。
どんなに豊かな語葉や表現力があっても、相手への心づかいがなければ心は通じ合いません。
「ことばづかいは心づかい」です。
良い話し方を身につけて、より良い人間関係を築いていく、大事なことではないかと思います。
学生時代、「作文が苦手だった」という人は案外多いのではないでしょうか。
苦手な作文の授業から逃れられたと思っていたのに、社会に出ると文章を書く仕事のあまりの多さに落胆された人もいるはずです。
「こんなことならもっと勉強しておくべきだった」と後悔しながら、四苦八苦して書いている人を見かけたこともあります。
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